我が マイウェイ

泣きたい時がある。 泣いてもいい時がある。
つい、泣くことを我慢していませんか?
色々な経験をしてきたからこその 喜び・哀しみ・悔しさ・痛み の深さがある。
それを 大人は泣いてはいけない だなんて思わないで欲しいのです。
大人だからこそ 泣いていいのだと、私は思うのです。

ある人が最近言ってくれた優しく深い言葉があります。
” 涙が流れずにはいれない涙のために、大切な涙は取っておくんだよ。”と。

大きな喜び・深い哀しみ・感動の想い・・・色々な涙がありますが、そう その大切な涙を流す時があっていいと。
男だから女だから大人だからなんて関係なく、そんな時は泣きたいと思うのです。泣いて・笑って・怒って・感動
して、、、恰好悪いなんて思わずに生きたいなと。

そんなことをある曲を聴きながら考えていたのです。

若き頃に分からないことが急に心に染みることがある。

JAZZが好きで 制作中もよく聴いているのですが、中でも FRANK SINATRA が歌う「FLY ME TO THE MOON」が特に大好きで CDを手に入れた。
そのCD2枚組の中に FRANK SINATRAと WILLIE NELSON のデュエットの「My Way」が入っていた。

特別に「My Way」が好きと言う訳ではない 気の無い私は 普通に聴いていたが・・・衝撃だった。
その時の私の心情・状況・考え・年齢・・・全てに響き渡ったという感じでしょうか。

それから 一体何十回・何百回と その1曲をリピートしてイヤフォンで聴いて過ごしていることか。
FRANK SINATRA版 の和訳歌詞を調べて その時に その言葉が心に的中したというか、ダーツで言う中心の的に、心の真ん中にガシっと当たったのです。
もっと若い頃だったら又違っていたのかもしれませんが、その時の私にエールを与えてくれたのでした。

この歌詞のような事を言えるような最期を、自分の人生の最期の時に言える自分でありたい・・・そう感じたのです。

画家・・・、好きな事が生き方になったからこその 悔しいことや哀しいこともある。でも それを上回る制作への想いと喜びと幸せがある・・・。
そんな悔しさや哀しさを感じていた時期でもあった私に この曲は 「それが我が生きる道さ!!」 とエールをくれました。

人生ってなんでしょうか?

この世の全ての命あるもの、生まれた瞬間に 死に向かって生きる。それは何とも神秘で可憐で過酷で残酷でもあり そして儚くも美しい・・・。そう、私は感じます。

そして 年齢・性別・権力・地位・国籍・・・が違おうと、全てのモノに与えられた平等である 1日24時間である、最期の時を誰も知れない ということ。
その中で 我が人生 を とことん生きてもいいのではないか。

それが周りに理解されようと されまいと、迷惑をかけないのであれば もし本人が 「我が人生 ここにあり」 とそのFRANK SINATRA版の内容のように 言えるのであれば、それが その人の人生の勲章であり生きた証なのではないか、そう思うのです。

だから 一杯 泣いて・嘆いて・笑って・喜んで・怒って・・・我が人生を生きた! と言える人生を歩みたい・・・恰好悪いくらい がむしゃらで居たい、そう思います。

改めて 音楽の、言葉の、素晴らしさを感じました。
FRANK SINATRA と WILLIE NELSON の 「My Way」を聴きながら思うのです。
画家人生こそ 描くことこそ 果てしなく続く
我が ”マイウェイ” なのだろうと。

画家 山田夕香 2014年2月17日 Paris 7区の自宅にて「My Way」を聴きながら